1円で買って2円で売れれば資産が倍。
ふとしたタイミングで見たニュースから、母がコツコツ貯めていた
マイルが気になって電話をする。
マイル使って故郷の広島にでも出掛けて来たら?と話しをしたら、
人様が明日の職を失うかもしれず困っているときに、そんな事は
出来ません、と言う。
株式とか企業の体質とか国と政治の関わりとか色々ある話しではあるのだから、
それとは割り切ってサービスを受ければ良いのに、と思う反面、
母にはハッキリと、お金の先にある人との繋がりが見えているのだな、と感じて
小さな自分を恥じる。
音楽は、様々な人の力を借りて完成に至るもの。
作曲家、演奏家、エンジニア、プロデューサー、ディレクター、そしてリスナー。
誰かが欠けても良いものにならない。
誰かが手を抜いても完成には至らない。
幸運なことに、僕は周囲の人に恵まれている。
だからこそもっとこの関係を密にして、1曲1曲を大切にリスナーに届けられるよう、
頑張らないといけない。
作曲を生業にすると色々見失いがちだけど、本当のお客さんはリスナーなんです。
デスクトップ上やスタジオ内で完結してしまう音楽だけは生み出したく無い。
感動は与えるものでも、与えられるものでもないけれど、音楽を通じて
顔も知らない方々の心を動かす手伝いを出来たらそれで良い。
著作権とか印税とか、確かに作家業を続けることに必要な権利ではあるけれど、
一番欲しいのは音楽を書き続ける権利だな、と母に気付かされた、そんな日。
この母の子に産まれて良かった。
最高だぜ、かーちゃん。
立派な音楽家になったらこのblog教えてあげよう。